すきなものすきなだけ

f(x),SHINeeを中心に和訳と思ったことと。韓国語学習についても書くつもりです。訳を持ち出されたい場合はご一報ください。

ソルリがf(x)にいなくてはならない理由

前記事に載せたツイートの訳をこちらにも載せておこうと思います。

izeにidologyの編集長ミミョさんが書かれた설리가 f(x)에 있어야 할 이유(ソルリがf(x)にいなくてはならない理由)という記事です。ソルリという存在がf(x)にいたことの意味を考えるにあたって素晴らしい記事です。

 

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努力するアイドルを見るのも心が温まるが f(x)の提示するアイドル像は違った。MBC"覆面歌王"で光を放ったルナの歌唱力もf(x)では"高音シャトル"という音楽的装置に過ぎなかった。振付も一見可愛い律動の様だった。クリスタルはバラエティ番組で不機嫌な表情で座っていたりもしたし、ソルリはステージを一生懸命にしていないという批判を 受けもした。ルナとビクトリア、アンバーが"とにかく一生懸命"する姿で全体的な構図を中和していたが、f(x)の重要なキーワードは"頑張らないこと" だった。その代わり美しさと完成度というアイドルの美徳を押し退けて"違うアイドル"になること、それがf(x)の正体だった。このグループがマニアたち の賞賛を受ける斬新で優れた曲たちを生み出せたのもその為だ。そして、ここでソルリに与えられた任務はそのまま綺麗であることだった。

もちろんソルリは卓越したボーカリストではなかった。彼女のように中音域で柔らかな美声を出すことが出来る女性はどこにでもいる。しかし彼女のポジション が"綺麗であること"なのは声に長所がなかったからではない。むしろf(x)はそんなソルリをどんどん積極的に活用した。ピノキオの"動くな君(こむ ちゃっまらの 꼼짝 마라 너)"とElectricShockの"お医者さんこれは何でしょう( うぃさそんせんにむいごむぉんがよ 의사 선생님 이거 뭔가요)"は彼女の音色とキャラクターだけが可能だったアイロニーだった。"初めての親知らず"では"Attention boys"と話す彼女のこれといった特徴のない声が初恋と親知らずを並列したこの曲の両面性を強めた。個性豊かな声のメンバー達の間でソルリは最も平凡な 少女の声が聞こえてくるべきところから最も耳に刺さる歌詞を歌った。

[Pink Tape], [Red Light] アルバムの収録曲達はソルリをf(x)の音楽的武器に育てあげた。彼女は"SummerLover"Vacance"では話者と受け手をつなぐ代弁者とし て登場し、”Step””KIck”では"一般人"よりももっと"一般人"らしい演出を通じきらめく曲の中で逆説的に頭角を現した。ソ ルリの声はこのへんてこで突拍子もない色彩の音楽世界が聴く人の心へ直接訪れ触れるようにする入口の扉であった。そして感傷的な歌ではより大きな響きを 持った。”Airplane””PaperHeart”において彼女がかすかな夢と壊れそうな不安を受け持っていたことは偶然というにはあまりにもよく計 画されたことであった。ソルリでなければ、またf(x)という特別な"プラットフォーム"でなければ叶えられなかったことだった。

ソルリはf(x)の存在性の出発点でありマスコットだった。"難解な"歌詞に彼女の個人的な発言たちがしばしば直接引用されているというのは広く知られた 話だ。f(x)という見当のつかない見慣れない世界をこの上なくよく代表したのも正に心の内を見せないままただ笑っているソルリだった。また、 f(x)は絶え間ない設計によってボーカリストとしての彼女の可能性を広げ成長させていた。ソルリのいない f(x)が想像し難いのはそれだけこの2つの主題が緊密に結び付けられてきたからだ。

ソルリの恋愛が話題になってから2年になる。その間チームの一員として責任を放棄したという指摘も無理はない。事態がこうなったということについてはファ ンも評論家も第三者でしかなく、当事者同士で決着をつけることだろう。 f(x)はソルリがいないといってもどうにかしてやっていくだろうしソルリはソルリで成人として自身の選択をすることが出来るだろう。だからといってあえ て f(x)とソルリのこれまでの道程をなかったことにするのは少し惜しい。これだけ平凡な少女の声がこれだけ鋭く機能する音楽は決してありふれたものではな いのだから。

元記事: http://ize.co.kr/articleView.html?no=2015070519197271423